IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。 ネタばれあらすじ感想、原作・旧版との違い

映画 IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。のネタばれあらすじ感想と、原作・旧版との違いについてです。

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映画『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』オフィシャルサイト



以下ネタバレあり。




ルーザーズ・クラブの7人がITを打ち倒してから27年後の、2016年。
運河祭中のデリーで、再び行方不明や殺人事件が起き始める。
現場に残された風船からITの復活を確信したマイクは、子供の頃の約束を果たすため、仲間たちに連絡する。

 ※ルーザーズクラブ・・・いじめられっ子の7人が結成したクラブ
  ビル:弟 ジョージーをITに殺された。現在は売れっ子作家で、女優と結婚している
  ベバリー:紅一点。父親から虐待されていた。現在はファッションデザイナーをしており、既婚
  リッチー:おしゃべりでメガネをかけている。コメディアンとして活躍中
  マイク:両親を火事で亡くした。唯一町に残り、図書館で働いている
  ベン:肥満体型でいじめられていた。現在は腹筋の割れた「ホット」な姿になり、建築家として成功している
  エディ:過保護な母親に育てられ、神経質。企業のリスクマネジメント業を営む
  スタンリー(スタン):ユダヤ教徒で、現実主義。既婚

 ※約束・・・子供の頃ITを倒した後、もし奴が復活することがあればまた集まると約束した

マイク以外の仲間たちは皆、子供の頃の出来事の記憶が無い。
しかし、全員マイクからの連絡に大きく動揺する。

スタンを除いた仲間たちが、デリーの中華料理店に集まる。
楽しい時間を過ごすが、ITの話題に及んだところで状況が変わる。
マイクの話では、町を離れるほどITの記憶は薄れ、今それが戻りつつあるという。

フォーチュンクッキーの中から、スタンの不在を指摘するメッセージ、そして目玉や人面虫などの化け物が現れる。
スタンの家に電話をすると、スタンの妻から、彼が風呂で手首を切って自殺したことを聞かされる。

ITの恐怖を思い出し、帰ると言い出す仲間たち。
マイクはなんとかビルだけ引き止めると、見せたいものがある、と家に連れて行く。

マイクが取り出したのは、革でできた工芸品。
上に向かってすぼまった煙突のような形をしており、4面に絵が彫ってある。
マイクはそれを、かつてITと戦った先住民から手に入れた(盗んだ)という。

絵を見た途端、ビルの脳裏に映像がフラッシュバックする。
空から落ちてくる光球、儀式をする先住民ーー。
それは、絵に刻まれた先住民の記憶だった。
マイクは、ここに描かれた「チュードの儀式」をすればITを倒すことができると話す。
ただし、そのためには「全員の団結」が必要だという。

話を聞き、仲間たちはITと戦うことを渋々承諾する。
儀式には、「生贄」として当時の思い出の品が必要だというマイク。
一度それぞれ町に散り、思い出の品を探すことにする。

どうにか全員が思い出の品を手に入れることに成功するが、その最中皆ITの襲撃を受ける。
べバリーは裸の老婆の怪物、リッチーは広場の巨像、エディは病気の浮浪者。

かつてルーザーズを痛めつけた不良 ヘンリー・バワーズは、父親を殺した罪で逮捕された。
その後精神病院に入院していたが、ITの手引により脱走。
宿でエディを襲い、頬を貫く傷を負わせる。
さらに図書館でマイクを襲い、格闘の末ヘンリーは頭を叩き割られて死亡する。

かつてと同じように、廃屋から下水道に入るルーザーズ。
27年前にITと対決した場所を抜けて地下深くへ降り、やがて開けた空間にたどり着く。
そこは大昔ITが空から降ってきた際にできた空間で、こここそがITの巣だった。

チュードの儀式を始めるマイク。
工芸品の中に火を焚き、皆に思い出の品を入れるよう促す。
ビルは、ジョージーのために作った紙の船。
ベバリーは、かつて「誰か」から贈られた詩の書かれた恋文。
リッチーは、ゲームセンターのコイン。
エディは、ぜんそく薬の吸入器。
ベンは、ずっと財布に入れていた、ベバリーからのメッセージが書かれた卒業アルバムのページ。
マイクは、「石合戦」でベバリーがヘンリーたちに投げた石。
そして最後に、スタンがクラブハウスで蜘蛛の巣除けに用意したシャワーキャップ。

ITの「光」を闇の中に消すよう、全員で念じ続ける。
しかしあと一歩のところで及ばず、IT/ペニーワイズが現れる。

かつてITと戦った先住民たちは、チュードの儀式を行ったが敗北した。
それは工芸品の四面目にも描かれていたが、信じる気持ちを確実にするためマイクが意図的に傷をつけて消していた。

ペニーワイズが、体を巨大な蜘蛛のような形状に変化させて襲い来る。
エディがかぎづめで腹を貫かれる。

ITは環境に合わせて姿を変える、という言い伝えを思い出すマイク。
皆でなじると、ペニーワイズがひるみ、次々姿を変える。

ルーザーズ
「クラウン! クラウン! クラウン!……」


徐々にしぼみ、半分溶けたような状態で動けなくなるペニーワイズ。
マイクが心臓を取り出し、皆で握りつぶす。
今度こそITを完全に打ち倒したのだった。

崩壊をはじめる地下洞。
エディの亡骸にすがるリッチーをなんとか連れ出し、全員で脱出する。

戦いの中で詩の送り主がベンだと知ったべバリー。
互いの気持ちを確かめあい、結ばれる。

数ヶ月後、全員にスタンの妻から手紙が届く。
それは、スタンが皆に宛てて遺した手紙だった。
その中でスタンは、ITを倒すには「全員」が奴に勝てると信じなければならないと悟ったこと、とうしてもそれができそうにないので、論理的な判断として自分を消し去ることにしたことが綴られていた。

ITが死んだことで、今度は記憶がはっきり残っている。
マイクも「役目」を終え、町を出ることを決めるのだった。


映画版IT完結!
ホラー映画にありがちな「実は奴はまだ生きて…」的なこともなく、本当に綺麗に終わりました。

邦題が『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』。
前作が『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』だったので、そこに「THE END」って入るんだ、と少し驚きました。
原題は『It Chapter Two』とシンプル。

前作同様、大筋は原作に沿ったままアレンジを加えた形になっています。
今回も随所に原作・TV版へのリスペクト&オマージュがあります。
特に、質店の店主として原作者 スティーブン・キングが出演していたことに驚きました。
『ナイト・ウォーカー』という映画にもゲスト出演していましたし、作家としては珍しい気がします。
また、最初の方にあったベンの会議シーンにはTV版で子供の頃のベンを演じた俳優さんがいたとか……こちらは全く気づきませんでした。

今作は、構成がとても良くできていると感じました。
「27年前」と「現在」が、TV版ではハッキリ切り替わるような構成だったのに対し、今作ではあくまで現在を主軸にしつつ過去の出来事がスムーズに挿入される形になっています。

大きく変わった点としてまず挙げられるのが、チュードの儀式。
原作では、煙を充満させた地下室に限界までいることでトランス状態になり、ITがやってきた過去の映像を見る…というものでした。
実施するのは子供時代で、TV版では丸々カット。
それが今作では、名前は同じものの、全く別のITを倒すための儀式になっています。
思い出の品を集めに行くくだりが、なんだかRPGっぽいなと思いました。
上記の品集めのため、原作・TV版ではマイクからの招集→町散策→中華料理店だったのが、今作は招集→中華料理店→散策と流れが変わっています。

ITの正体についても、大きな変更が加えられていました。
原作・TV版では、ピエロ(ペニーワイズ)はあくまでITの作り出す幻影の一つのような扱いでした。
それが今作では、ペニーワイズ=IT本体になっていました。
TV版では本体の蜘蛛の怪物よりもペニーワイズのほうが怖く感じましたが、今回の映画ではピエロの恐怖をそのままラストまで維持しています。

原作・TV版ともにITを倒す決定打となったのはパチンコの銀弾ですが、今作では未登場。
「ITを恐れない」という強い気持ちが根源にある点は共通しています。

リッチーに、エディに恋心を抱いていた…という設定が追加されていました。
これは、今回の映画版だけの設定です。
ベバリーへの気持ちを持ち続けたベンといい、みんな一途です。

唯一今作のイマイチだった点は、とにかく時間が長いこと。
元々大作ということもありますが、それでも前後編に分けてなお上映時間180分超…!

一方、その分ボリュームたっぷり。
映像も迫力満点で、特にペニーワイズの狂気は必見。
ぜひ見て欲しいです。
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